
「NARUTO イタチ真伝 [暗夜篇]」
原作:岸本斉史
小説:矢野隆
『暗部入りのため盟友シスイとともに里のスパイ暗殺任務に挑むイタチ。
うちは一族と里との相剋は激しさを増し、やがて友を死が襲う。
一族と里に絶望したイタチは、新たな瞳と、ある決断とともに惨劇の夜へ赴いた。
弟に託した希望、そして、夢・・・その優しくも残酷な真実が、ここにある。』
2冊目をあっという間に読んでしまった。
イタチ兄さんがマジで最高すぎるわ。
今まで、シカマルが一番好きだったけど、この本を読んでイタチが一番好きになってしまったな。
背負った運命が本当に過酷で、可哀想すぎる。
唯一の親友シスイを失ったことから、うちは一族にも木ノ葉の里にも絶望し、
うちはのクーデターを止める方法がひとつしかないことを悟る。
悟りながらも、それを簡単に認めることはできない。
苦悩の日々を過ごし、遂にクーデターの決行が決まってしまう。
そして遂にイタチも覚悟を決める。

そしてこのシーンがたまらないね。
これも本のカバー外したものなんだけど、これが涙もの。
どんなに冷徹になろうとも、やっぱり自分の両親を殺すときには涙を流した。
今までずっと相容れなかった父親が、こんな最後の時になってようやく父親らしいことを言う。
今更になって「信じてやればよかった」と。もう遅すぎるのに。
俺はずっと父親のフガクが好きじゃなかったけど、心を打たれたセリフがある。
「お前は自分の考えに純粋でいればいい。迷って迷って迷い抜いて答えを見つけるんだ。
そして答えを見つけたら決して迷うな。答えを見つけ、それを貫くという覚悟。それが"決断"だ。」
この言葉は確実にイタチの心に残っていて、俺もこれには感銘を受けた。
当たり前っちゃ当たり前のことかもしれないけど、そうやって"決断"をして生きている人は少ない。
自分もそうやって自分自身の答えに自信を持って、胸を張っていきたい。
そんなことまで考えてしまった。

そして、愛する弟との別れ。
全ての憎しみ、怒りを自分へと向けることでサスケを生かす道を選んだ。
この時にもうすでに自分自身がサスケに殺されることを決めていた。
イタチ兄さん、マジで最高だ。本気で惚れ惚れするわ。
ぶっきらぼうだが、誰よりも弟を愛し、優しい男。本当にカッコイイわ!
本作でイタチ真伝は終わり、次作はサスケ真伝。
でも、個人的にはシスイに主点を置いた物語を読んでみたいな。
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