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 「心が叫びたがってるんだ。」
監督:長井龍雪
声優:水瀬いのり、内山昴輝、雨宮天、細谷佳正

『活発な少女だったものの、ある事を話したことで家族がバラバラになった上に、
玉子の妖精にしゃべることを封印された成瀬順。
そのトラウマが心に突き刺さり、隠れるようにして生きていく。
ある日、通っている高校の地域ふれあい交流会の実行委員会のメンバーになり、
さらにそこで上演されるミュージカルの主役を務めることに。
困惑する順だったが、メンバーの坂上拓実、田崎大樹、仁藤菜月と行動を共にするうち、
自分の中の変化に気付きだす。』


俺の中で、最も感動する最高のアニメは「あの花。」。
個人的に好きなアニメでダントツの1位。
もはやこのアニメを超えるような物語には出会えないんじゃないかって思うほど。

そんな「あの花。」の制作スタッフが再び秩父を舞台としたアニメを作り出した。
それがこの「心が叫びたがってるんだ。」。
タイトルからして素晴らしくて、内容がなんとなく想像つくけど、期待は高まる題名。

そんな期待をせずにはいられないこの映画を今日観てきた。

ストーリーや演出はやっぱり良かったね。
で、題材として音楽を前面にもってくるのは正直ズルいな。
個人的には音楽は感動を誘う大きな要素だと思うので、そこを使われると弱い。

一番危惧していた点は物語や人物に深みが出るのか、ということ。
個人的には映画ってのは好きなんだけど、最近次第に感じてきたことは
テレビシリーズ物やドラマには敵わないってこと。
10数話とかでちゃんと人物を描いているからこそ最後が感動するのであり、
短い2時間という枠の中でちゃんとストーリーとキャラクターに深みを出すのは難しいと思う。

その点に関してはすごい良かったと思う。
短いながらも、それぞれのキャラクターの良い部分が出ていたと思う。

しかし、ちょっと残念なのは最後が恋愛要素が大きくなってしまって、
本来の成瀬順が伝えたかったことが薄れてしまった気がする。

そして、俺は王道な感じでくっついても良かったんじゃないかと思う。
普通にいけば拓実と順がくっつくような展開なのに、まさかの断るという展開とはな。
素直にまとめてくれればよかったのに。

全体的に悪くはなかったんだけど、どうしても最後の方がもったいなく感じてしまう。
先に書いたように恋愛的要素の絡みがあってだけど、ミュージカル当日に
順が学校へ来ないという事態になってしまうのがいただけない。
失恋したからといって頑張ってきた皆を投げだしてしまうというのはな。

ただ、そうゆう部分が順自身が封印したかった自分自身の一面なのかなと
捉えることができなくもない。

期待していたほどではなかったのは事実だけど、よく作られていたと思う。
題材が良くて、「自分の気持ちを伝える」というテーマは本当にいい。
号泣するような感動の話というよりは、心がほっこりするような感じかな。