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「ロスト・シンボル」
著者:ダン・ブラウン
翻訳:越前敏弥

『キリストの聖杯を巡る事件から数年後。大学での静かな生活を送っていたラングドンに、旧友から連絡が入る。フリーメイソンの最高幹部であるピーター・ソロモンからで、急遽講演を頼みたいという。会場の連邦議会議事堂に駆けつけるが、そこでラングドンを待っていたのは、切断された右手首。その薬指には見覚えのある金の指輪。フリーメイソンの紋章あしらったそれは、ピーターのものに間違いない。
彼を人質に取ったというマラークと名乗る謎の男は、ラングドンに"古の神秘"に至る門を解き放てと命じる。そして、切断された手のひらには第一の暗号が記されていた。』


学生の頃はよく本を読んでいたけど、最近はずっと活字を離れていた。
当時はつまらない授業とか、単位のためだけに出席してた授業は、
ほぼずっと本を読んだり資格の勉強をしていて、年間100冊読破が目標だった。

最近また自分の中の勉強意欲が湧いてきて、また読み始めようかと。

で、当時ダン・ブラウンの本も読んでいて面白さは十分承知だったため、
この本が前から少し気になっていた。
いきなり長編の物語はどうかと迷ったけどこれにしてみたってわけ。


で、今日ようやく3冊全部読み終えたんだけど、やっぱりダン・ブラウンの本は面白いね!
物語の展開の仕方がすごい好きで、読んでいて本当に先が気になってくる。

この人の本は宗教的な題材が多くて、
今回はフリーメイソンが主題ながらもやっぱり宗教的な要素が大きい。
ただし、何にも知識が無くてもちゃんと読めるようになっている。
むしろちょっと興味が湧いてくるくらいになる。

今回読んでいて最大の衝撃はフリーメイソンの秘密よりも、マラークの正体。
なかなか劇的な正体で面白かったね。

前作もそうだった気がするけど、物語を通して衝撃的な秘密が隠されている。
ただし、最後にそれが明かされたとしてもイマイチピンとこない。
おそらくそれは日本人が宗教に疎いから。
特にキリスト教と根深い人ではない限り「あっ、そうですか」程度の真実。

まぁ俺は全編通しての物語展開が好きだから、それでも面白いと思う。


でも唯一ダメ出しをするのなら、ロバート・ラングドン教授シリーズは
マンネリでワンパターン化している気がするかな。

謎解きの要素は当然として、毎回新しいヒロインが登場し、謎の敵が冒頭から描かれてる。
そしていつも時間に迫られて物語は加速していく。
このパターンが今のところ全部に当てはまっている。

この次の作品「インフェルノ」も文庫化したら読んでみたいけど、
それも同じようなパターンになっているのかな?